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003.フィリピン不動産のキャピタルゲイン(セブ島不動産投資コラム)

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003.フィリピン不動産のキャピタルゲイン


みなさま、こんにちは。
株式会社ソーシャル・フラッグの藤江です。

APHOCでのコラム第三回目です。
これまでフィリピンとセブシティについてご紹介させていただきましたが、みなさんのフィリピンやセブに対するイメージは変わりましたでしょうか?

近代的な発展とは無縁の未開の新興国で、よくわからないけど思い切って土地に投資をする、という投機的なイメージを持たれていた方もいたかも知れませんね。
ちなみにフィリピンでは外国人が土地を所有することは出来ませんが、コンドミニアム(日本で言うマンション)は外国人でも所有権が持てます。権利証も公的機関によるシリアルナンバー付きの権利証です。所有権は安定しておりますのでご安心ください。

さて、今日はそんなフィリピンの不動産投資における「キャピタルゲイン」について、

「どうせアレでしょ?『新興国で、経済発展して人口増えて不動産も値上がりするよ』って話でしょ? だいたい分かってるからもういいよ」

と考えている方に、実際に投資する前にちょっと聞いていただきたいお話をします。


フィリピン不動産の物件価格

フィリピンに仕事で深く関わることになるまでは、私も今とは全く違うイメージを持っていました。近代的な都市のイメージとはかけ離れた未開の地というのイメージ・・・。

ところが現実はどうか。
首都マニラでは、開発が進んでいるエリアにおいてはもはや東京の一等地と遜色ありません。

メトロマニラの中心地、マカティ近隣は丸の内と六本木を足したようなところです。
高層ビルが立ち並び、巨大高級ショッピングモールもあります。

欧米、日系、インド系、中国系、また現地フィリピン人などのビジネスマンやOLが闊歩し、夜には巨大ショッピングモールの一つ、グリーンベルトなどにある飲食店がそれらの人々とその家族や友人などで溢れかえります。

またその客単価も日本の居酒屋などを凌ぐほどで、満足に飲み食いすれば一人3,000円~4,000円くらいは軽くかかります。当然それ以上かかる高級店も多数あります。
ランチでも1,000円くらいは普通。
もちろんこれは高いお店の例であって、費用を抑えて過ごすことも可能ですが、フィリピンの物価が日本の5分の1という表現は、少なくとも都市部で言えばもはや当てはまらないのではないか、と考えています。

物やサービスによって価格は本当に様々ですのでそもそも単純に比較はできませんが、感覚的にはフィリピンの物価は全体で日本の2分の1から3分の1程度、といったところでしょうか。

では不動産の価格はどうなのか。

これまた単純比較はできませんが、私なりの基準でお話ししてみます。

マカティ近隣の最高級新築マンションの㎡単価 約195,000ペソ(約46万円)。
六本木あたりの高級マンションだと大体㎡120万~150万円。
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マカティ近辺でも若干中心から外れたところで㎡約100,000ペソ(約24万円)。
日本で、たとえば東京都大田区で駅徒歩10分くらいの新築マンションで㎡70万円くらい。

どうでしょうか。3分の1くらいでしょうか。

ではセブはどうなのか。

セブはマニラに比べてまだまだ田舎です。
しかしながら、数年前から外資系企業の進出先、リタイアメントなどの移住先として目覚ましい発展を続けており、

「10年ほど前に旅行でセブに行ったことあるけど、セブなんて何もないとこだよね」

とおっしゃっていた方が今年のゴールデンウィークに実際セブにお越しいただき、その変貌ぶりに驚かれて即投資することを決められたほどです。
過去の姿を知っていただけに、より将来性を肌で感じられたのかもしれませんね。

特に、あるエリアが集中的に開発されており、今も目覚ましい勢いで発展を続けています。
その開発を担当しているのがマニラのマカティやグローバルシティを街ごと開発した、アヤラ財閥系デベロッパーの「アヤラランド」。

セブのそのエリアが、「セブのマカティ」と呼ばれ大きな期待を集めている所以です。

セブシティが今のマニラと同じ道をこれから歩むと考えると、今がまさにチャンスと言えるかも知れませんね。
具体的なエリアの詳しいご説明についてはまた後日触れたいと思いますが、セブシティの不動産価格はマニラの80~90%くらい、という値段感です。

マカティにあるアヤラが手掛けたコンドミニアムはここ20年で売買価格が約3倍(年平均約5%の価格上昇)、オフィス物件は約7~9倍(年平均9~10%の価格上昇)。

セブシティの10年、20年後が本当に楽しみです。

が、ここで注意して頂きたい事が2つあります。


フィリピン不動産がはらむ“危険”

まず1つには、経済発展の真っ只中とは言え、今、日本の3分の1程度の不動産価格ですが、10年後に4倍、20年後に8倍、などという大きな上がり方を“すべての物件が”するだろうか、ということです。

もちろん「そこまで期待してないよ」というご意見もあるかも知れませんが、新興国だからどこを買っても大きく値上がりするだろう、と物件の選定を甘くしてしまうことのないようにご注意いただきたいのです。

大きく値を上げる、と思っていれば、知らず知らずのうちに「最悪転売のときに相場よりちょっと値下げして売っても利益は確保できる」と考え、目利きが狂い、実需の無い不人気物件を購入してしまうかもしれません。

最悪の場合、
「テナントがつかずランニングコストばかりかかるので手放したいが買い手がつかない」
「思ったより値上がりせず、売っても諸費用を差し引くと利益が得られない」
ということも起こり得ます。現実にそういったご相談を当社でも複数承っています。

もう1つは、「インカムゲイン」も考えた物件選定をしていただきたい、ということです。

キャピタルゲインだけでは大きなリターンを得るのは難しいと個人的には思います(守りの資産運用だから別にいい、ということならいいんですが)。
フィリピン、特にセブのシティ部は、現在のところは不動産賃貸利回りが周辺諸国と比較して非常に高い状態です(新築コンドミニアムで表面12%~16%程。マレーシア5~6%、シンガポール2~3%)。

しかも物価上昇に合わせて家賃も上げることができます。
(日本の借地借家法、賃借人を手厚く保護する、という常識からは考えにくいかもしれませんが、フィリピンは基本的に貸し手市場で、大家と賃借人の力関係は日本とは違い大家に非常に有利なようです)

つまり元々利回りが高く、且つ購入後もその利回りが上がって行く、ということです。

折角フィリピンで不動産投資をするのであれば、そのインカムゲインを狙わない手はないと思いますが、物件価格が物価や賃料の上昇よりも高い水準で高騰を続けた後の投資では、おのずと利回りは落ちてしまい、その恩恵が薄れてしまいますので、投資されるかどうかは早めにご判断していただきたいところです。

ではその物件価格の現在の動向はいかがなものか?

現在のところ、フィリピンでは完成後も物件価格は下がりません。むしろ物価の上昇に合わせて上がっています。
インフレ率は年3~4%ほど。経済成長が6~7%の国としては、うまくコントロールされている方かと思います。

物件価格が、インフレ率と乖離した水準で上昇するとそれはバブルと呼ばれますが、今のところそのような傾向は見られません。

また物件価格上昇について日本と違い特殊な点があります。

フィリピンでは日本と違い、建築計画を立てた段階で販売を開始する、という特徴があります。
日本のデベロッパーは建設前にその資金を銀行から借り入れますが、フィリピンでは購入者(出資者)を募り、その資金で建設を進めます。
このプレセール(物件完成前の販売)時がもっとも価格が安く、完成が近づくにつれてデベロッパーが販売価格を上げて行きます。

通常、初回販売から完成までの間に20~30%価格が上昇します。

つまり、プレセールの初回販売時に購入した場合が最も安く物件を手に入れられ、理論上最も利回りが高くなります。
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日本や欧米の不動産投資の主戦場である中古不動産市場のように、既に出来上がった街の出来上がった物件を買う場合とは違い、将来像を予測して購入しなくてはならないところが難しい点かもしれません。

いかに絶好調の成長市場であるフィリピン不動産市場とはいえ、
大きなリターンを求めるのであれば、しっかりと将来の実需を見据えた物件選定をしていただきたいと思います。

[check]その物件はどういった層に需要があるのか?
[check]そのエリアにはどういった層が住むのか?
[check]そのターゲットが好む間取り、㎡、向きは?
[check]そのエリアは実際に住む人にとって便利(になる)か?
[check]見込み家賃はいくらか?
[check]見込み家賃から見てその販売価格は妥当なのか?

でないと出口でつまずく恐れがあります。

引き合いが無く値段を下げて売る、または下げても売れない、となれば、いくら形だけ市場価格があがったとしても意味がありません。
実需がある、またはこれから生まれる見込みが高く、しっかりとインカムゲインも得られる物件を選んで投資すれば、賃貸にしても転売にしても出口で困る可能性は抑えられるでしょう。

ご購入を検討される際はぜひ一度、現地に詳しい不動産屋さんやブローカーなどによく話を聞いてみていただきたいと思います。
セブとマニラに関しては、弊社にお尋ねください。

株式会社ソーシャル・フラッグ
http://social-flag.com
(現地法人:株式会社セレステート http://jp.celestate.com

次回は、以前少しお話ししたブローカーについて、セブの不動産管理についてなど、フィリピンの賃貸事情についてお話ししたいと思います。

最後までお読みいただきありがとうございました。
次回もどうぞご期待ください!



藤江洋三



藤江洋三

藤江プロフ写真

株式会社ソーシャル・フラッグ
海外事業統括マネージャー

ジーケーライングループにて、海外進出を推進、 海外事業を統括。
1年半に渡る調査・準備期間を経て不動産賃貸業の最適地としてセブに拠点を構築。 現在は、グループ内子会社を設立し、 フィリピン・セブを中心に下記の事業を展開。
・不動産賃貸仲介業
・不動産売買サポート
・海外進出企業支援
・移住・留学サポート

法人・個人問わず、日本人のグローバリゼーションを支援している。
マニラ拠点設立も準備中。

閉塞感のある日本。今こそ、海外市場の高い成長力を生かして「数年、数十年先に不安を感じる日々」を「数年後、数十年後が楽しみでワクワクする毎日」に変える!をコンセプトに活動中。「フィリピン不動産投資」「フィリピンへの移住・リタイアメント」「セブ留学セミナー」など、様々なテーマでセミナー講師も勤める。


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